かかりつけ薬剤師になるための、必須の資格がありますよね?
そう、認定薬剤師です。
薬剤師資格は永久資格ですが、認定薬剤師は3年おきの更新が必要であるため、日々の自己研鑽の証明として活用できます。
通常の指導料(薬剤服用歴管理指導料)の点数は減点され、かかりつけ薬剤師指導料へ加点がますます進む(2020年改定で73点→76点)と考えられます。
だから、認定薬剤師は薬剤師としての品位を保つための必須の資格といえますよね。
では、そんな高貴な資格である認定薬剤師は、転職の面接に優位に働くのでしょうか?
(タイトルからネタバレしていますが)残念ながら「No」でした。
でも、持ってないと…。
さあ、始めましょう!
認定薬剤師は転職の面接で有利にならない
薬剤師転職サイトでは、認定薬剤師であるかどうかを問う質問、もしくはキャリアシートがあります。
例えば、ファルマスタッフ
のキャリアシートはこのとおりです。
しかしながら、認定薬剤師が転職の面接でアピールポイントになったかといえば、ありませんでした。
転職の面接で、認定薬剤師の有無について触れられることすらありませんでした。

せっかく取ったのにツラすぎる。
なぜ、認定薬剤師は転職の面接に優位にならないのでしょうか?
その理由を解説していきましょう。
認定薬剤師が転職に有利にならない理由1
認定薬剤師が転職に有利にならない理由のひとつ目は、認定薬剤師は時間とお金をかければ、薬剤師なら誰でも取得できるからです。
あなたは認定薬剤師になるのに必要な単位(新規40、更新30)のほとんどをeラーニング(ネット)で取りませんでしたか?
そうなんです!
認定薬剤師は、認定実務実習指導薬剤師とは違い、ワークシップや集合研修にほぼ参加することなく、お気楽にサクッと取得できちゃう資格なのです。

ヒィ~残念すぎる!
言い方がひどすぎるぅ。
だから、転職に優位になりづらいのです。
関連記事 眠れないほどに納得!薬剤師が転職で後悔する本当の原因
認定薬剤師が転職に有利にならない理由2
かかりつけ薬剤師になると、下記のようなプライバシー無視・ワークライフバランスの悪化という特典がもれなく付いてきます。
患者から24時間相談に応じる体制をとり、開局時間外の連絡先を伝えるとともに、勤務表を作成して患者に渡すこと。
出典:厚生省資料

マジいらん。
えっ私ですか?

正直嫌です。
だから、認定薬剤師であっても、進んでかかりつけ薬剤師になろうとする人が少ないんですよね。つまり、薬局側(会社側)からすると、認定薬剤師を評価しづらいのです。
でも、厚生省の資料には続きがあり、結局はかかりつけ薬剤師であるあなたに、重荷になることはありません。
当該薬局のかかりつけ薬剤師以外の別の保険薬剤師が相談等に対応する場合があるときは、その旨を患者にあらかじめ説明するとともに、当該保険薬剤師の連絡先を患者に伝えることにより、当該薬局の別の保険薬剤師が対応しても差し支えない。
出典:厚生省資料
この例外規定によると、別の保険薬剤師は認定薬剤師である必要はありません。

ますます認定薬剤師って…。ってなっちゃうね。
だから、認定薬剤師は転職に優位とはいいきれないのです。
関連記事 薬剤師の志望動機はホンネでいいんじゃない?XXでも内定取れたよ
認定薬剤師資格がないと、こう見られる
認定薬剤師が転職面接でアピールポイントにならない理由を2つ挙げました。
では、認定薬剤師は転職に全く無意味な資格なのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありませんよ。

今まで、さんざん認定薬剤師をディスってたのに、急に手のひら返し?

まあまあまあ。
キャリアシートの認定薬剤師欄に「無」が付いていたとき、採用担当者はあなたにどんな印象を持つでしょうか?

転職は初めてね。薬剤師免許を取ってから5年勤務か。
まあまあかな?
認定薬剤師は無?
ウチは(会社負担で)全員に取らしてるくらいの資格がないってどういうこと?
面接は見送るか?
あなたはお気づきですか?
転職活動が進むとわかることなんですが、(主要都市部では)もはや薬剤師は売り手市場ではありません。
薬局にマッチしない人物像は、キャリアシートでバシッと撥ねられます。

年齢でお断りされたことがあるよ。
マジつらい。
関連記事 薬剤師は売り手市場は昔話!転職を繰り返すとどうなるか知らないの?
認定薬剤師の資格は、持ってて当たり前の時代が来る
では、まとめましょう!
認定薬剤師はかかりつけ薬剤師になるための登竜門です。薬剤師なら、時間とお金をかければ誰でも取得できます。
認定薬剤師の資格を持っていると、手当(相場5000~10000円)を付けてくれる薬局もありますよ。しっかり取って更新を続けましょうね。
かかりつけ薬剤師になると、あなたの気持ちが重くなるのもわかります。
でも、かかりつけ薬剤師になって患者さんの痛みに寄り添える薬剤師になりませんか?